ぶらり旅
伊沢クリーニング商会
昭和63年卒業 伊沢裕樹さん(吹奏楽部)
日本クリーニング新聞社によると、1996年から2001年にかけては全国に16万店以上あったクリーニング店も、2024年時点で7万店強と、その数は半数を割り込んでおり、近年は、毎年3千店から4千店が廃業している。
このような状況の中、神田神保町にある伊沢クリーニング商会は、昭和13年から3代も続く宮内庁・宮家御用達のクリーニング店の老舗。伊沢さんは昭和63年卒業。高校卒業時は5組で主管は石井直紀先生(数学)。中学から高校まで吹奏楽部でフルートを担当しており、大学・大学院でも一般の吹奏楽団で活動を続けていたほどフルートにのめり込んでいた。皆で演奏するのが楽しくて続けることができたとはご本人談。
大学院卒業後、大手鉄鋼メーカーに就職し、13年間の大阪勤務の後、東京に転勤。吹奏楽部の石井晴之先輩との再会を契機にフルートを再開。杏林大学教授の石井先輩の提案で、杏林大学の院内コンサートで吹奏楽部OBのフルート担当のメンバーでフルート・アンサンブルとして出演したとの事。去年はムラマツ楽器新宿店でも発表会を行った。大手鉄鋼メーカーに勤めていた伊沢さんだが、19年に及ぶサラリーマン生活に区切りをつけ、実家のクリーニング店を継ぐことになる。伊沢さんは、小学生の頃からお店にいて、職人の働く場面や機械が動く様子を見ていたとの事。伊沢家の長男でもあることから、自身が家業の後継ぎとなることは意識しており、大学や大学院への進学、就職時と折りにふれて、ご両親と後継ぎの話をしていたそうだ。初代から宮内庁の仕事をしているので、誰かが後を継がなければそこで途切れてしまうとの想いもあったとの事。
クリーニングと一言でいっても、そこは奥が深い。お客さんが持ってきた洋服の素材・汚れの程度によって使用する洗剤を変える。シミの種類(水溶性や油性)を見分けて、シミ取りの方法を考える。伊沢さん曰く、衣服の取扱方法は千差万別。一着一着、処理工程が変わってくるので、医師の患者に対するそれに似ているのかも知れないとの事。
伊沢クリーニング商会の料金は、チェーン店のそれの3~4倍程度と決して安くはない。それにも関わらず、伊沢クリーニング商会の技術力を信頼して、遠方からの来店や宅配便で送ってくるお客さんもいる。伊沢クリーニング商会で使用しているアイロンの一つはその重さがなんと6kg! アイロン掛けも力仕事である。アイロン掛けの3要素として、水分(湿潤)・温度・圧力が挙げられる。伊沢さんがアイロン掛けをしている所を間近で見せていただいたが、洋服のアイロン台に乗せ方、霧吹きの量、アイロンの当て方全てが丁寧で、工程も多く、その仕事ぶりを目の当たりにし、自分には到底真似のできないものだと感じた。
伊沢さん、これからも4代・5代と衣食住の「衣」の分野を末永く担っていって下さい。



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土(8:00 ~ 17:00)
定休日:日曜日、祝日、月1回の土曜日(毎月変動)
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